スペイン語勉強日記

まずは今年、DELE A2合格するんじゃ!

スペインの火祭りは頭のおかしい狂った祭りだった。

お久しぶりです。

先日、スペインの火祭りに行ってきました。

というか、バレンシアの友だちに会いに行ったらやってました。

さて、このバレンシアの火祭りですが、現地では『fallas』といいます。パンプローナ牛追い祭り、セビーリャの春祭りと並んでスペイン3大祭りのひとつのやつです。

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 で、この大きな人形は Falla と呼ばれます。この人形、バレンシアの各地域ごとに作るんです。

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こんなんとか、

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こんなんとか。全部で5〜600体あるらしいです。

これをみんな構想を練ったりして1年かけて作るんだそうで。なんだか、リオのカーニバルみたいですね、1年かけてお金ためて衣装を作る、的な。

祭りが始まるとこの Falla の人気投票をあります。力が入りますね。優勝するレベルのものは何千万円ものお金がかかってるらしいです。おぉ、想像以上に力入ってます。なので、この人形の祭りといえますね。

じゃあ、なんで日本語で『火祭り』っていうのか気になるじゃないですか。

ぼく事前情報ほぼなしで、こういう人形の写真を数枚さらっと見ただけだったんで、ねぶた祭り的なもんだろって思ってたんです。

まあ、行けば分かるさって感じなんですが、着いたら着いたで爆竹音がすごいんです。いたるところで、パンパンッってやってるんですよ。ぼくは初め、時期的にテロかと思いましたね。

火祭りってこういうことか、って思って現地の友だちに聞いたら、この Fallas の最終日に人気投票の1番と2番以外に火を放って燃やすんだそうで。だから火祭りなんだよって。何千万円の人形の命も1週間しかないのか、それもこっそり廃棄するんじゃなくて公衆の面前で盛大に燃やすのか、容赦ないなと思いました。スケールが違いますね。

 

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夜は夜で、こういうイルミネーションをやってました。スケールが大きいです。神戸ルミナリエなんて足元にも及ばないですね。23時くらいからプロジェクションマッピングもやってましたし、大音量で音楽もならします。そして最後、バレンシアの州の歌をみんなで合唱して、ひとつになってしめるんです。たぶんバレンシア語かなんかで意味まったくわからなかったんですけどグッと来ました。あの時、完全にバレンシア人になってましたね。

 

で、すごいね、良い所だね、バレンシア、みたいな会話をしていると、その現地の友だちが、「この祭りの期間中、毎日14時に市庁舎前の広場で  Mascletà っていうでっかい爆竹鳴らすだけのイベントやってるから興味あるなら行ってみればいいよ。ぼくはもう行かないけど」という、ちょっと何言ってるかわからないことを言われました。

詳しく聞くと、そのへんで鳴らしてる爆竹とはレベルが違うということ、良いポジションは早々に確保されるから1時間前には場所取りした方が良いということ、鼓膜が破れないように口を半開きにすべきだということだけ理解できました。

何度聞いても、毎日、市庁舎前で鼓膜をイジメるだけのイベントをやってて、それがすごく盛り上がってる、ということになってしまう。全貌がいまいち掴めません。

なんだろうスペインの人たちはバカなのかなと思ったんだけど、とりあえず行ってみました。

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これが市庁舎前です。なにが良い場所なのかわかりませんが、12時頃から場所取りしてる人が多かったです。この写真は1時間前です。せっかくなので中心付近に行こうとしましたがむちむちで、進めません。

まあ、スリムな体型を活かしてもうちょっと中心付近に寄ったところに落ち着きました。

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スタートはこんな感じ。下で普通サイズの1,5倍くらいの火薬の爆竹を鳴らしつつ、上にも打ち上げてます。ぜんぜん身の危険は感じません。昼間にやる花火ですね。まったく、ぼくの友だちは大げさなようです。ビビり過ぎました。

 

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クライマックスあたりです。

前言撤回です。凄まじい音です。パンッパンッっていう音からドンッドンッって鈍い音に近い。煙で曇りのようになりました。空から爆竹のカスがいっぱい降ってきます。

 海外のクラブとかでグラスをテーブルの上に置くと、空気の振動でドリンクだけじゃなくてグラスごと揺れることあるじゃないですか、爆音過ぎて。この時はちょうどそのくらい。

この2,3分後、これまで経験したこと無い爆音に襲われまして悠長に写真撮ってるどころじゃなくなってしまいました。ゴォォオオーッっていう物凄い衝撃波に襲われ続けました。口を半開きにすべきとかじゃなくて、自然と半開きになります。防衛本能というやつです。身の危険を感じました。服の裾が空気の振動でなびくんです。バタバターッって。そんなこと普通経験したことないじゃないですか。

15分くらいの出来事なんですが、最後のひと押しがその爆音というか爆発なんです。

終わった後、一瞬静かになって、おぉぉおおー!!って会場が湧き上がります。

ぼくもなりました。

生き残ったぁぁああ!!って。

終わってから5分、10分くらい耳がおかしかったです。

すごい貴重な経験で楽しかったですが、1回でいいです。もういいです。

こんなことを嬉々として毎日やってるだなんて頭おかしいです。

街なかで急に爆竹鳴らされるのも、基本構えてないんでビクッってなるんでもういいです。

火祭りというよりは、度が過ぎた火遊びでした。